Mコードって便利? だけど欠点は・・・! パート3

Mコードを多用するとタクトタイムが伸びてしまいますが、その反面メリットもあります。シーケンス(ラダー)での順序動作をいちいち書き換えずに、NCプログラムのMコードの順番を変えるだけで、機械側の動作シーケンスを変更することができる。 ということです。
たとえば、複雑なアクチュエータをいくつも使っているジグや、実績のない装置などはまず、Mコードでいろんな順序動作をさせてトライアンドエラーを繰り返します。ラダーによるシーケンス変更が必要ないので、NCプログラムを編集できるレベルのスキルがあれば、簡単にテストができます。
このテストで動作順序が確定したら、ラダープログラムを変更して最終的に良いと思われる動作に合わせれば良いわけです。機械・NCのデバッグを都合良く終わらせ、最終的なタクトタイムを極力短縮するといった考え方をするなら、これがベターな方法ではないかと考えます。
Mコードを多用するメリットはもう一つあります。それは、初期段階のラダーで、最小限のインターロックだけ考慮すれば良いということです。通常考えなければいけないインターロックを省いて、衝突や干渉、機械の破損につながるような危険な案件だけを考慮することで、他の細かい部分を後回しにできます。設備の立ち上げまで日程が厳しいことがほとんどですから、こういった手法も有効に活用していけばいいのではないかと思います。

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