シンドラー社のエレベーターとシーケンス制御

巷ではかなり話題になってますね。
エレベータを作ったり、施工・設置しているのは
シンドラー社だけではないですが
ちょっとしたクレーム、あるいは故障の対応が
これだけおろそかにされていると
結果的に人命にかかわることにもなりかねない。
・・・という良い教訓ですが、
けがをされたり、なくなられた方に対しては
非常に残念に思います。
さて・・・
最新の報道では、同社の国内のいくつかのエレベータでは
扉が閉まらずに昇降する場合がある・・・なんていう
プログラムミスが発覚しましたね。
プログラマーは国内で雇用された
日本人のプログラマーで、海外のプログラムは
これとは違う・・・と、いうことですが
果たして本当でしょうか???
自称・他称含めてプログラマーの皆さんは
有る程度分かると思います。
そう、分かる人しか分からない!
これがプログラムの恐いところです。
見た目では判断できませんから。
制御に限らず、プログラム(ソフトウェア)というのは
過去の実績ある物を参考に、それを土台として
新しい部分を構築していくことが多いです。
機械設備の構成が似ていれば、なおのこと。
おそらく日本のプログラマーは、海外で実績のある
同社製のエレベータプログラムを参考にしているでしょう。
「プログラムが違う」といっても、
基本的なロジック(考え方)が
そんなに毎回変わるとは思えません。

全く新たなプログラムを開発するというのは
時間もかかるし、それを検証するためのコストもかかる。
もちろん安全を考慮するというのは大前提ですが
毎回確認されているとは思えませんね。
さらに、エレベータごとに違うプログラムをつくっていたら
設備をメンテナンスする人は、いったい何がなんだか
分からなくなること間違いなし!
メーカが同じなのに、あっちのエレベータと
こっちのエレベータでプログラムが違うなんて
考えても見ないでしょう。
つまり・・・
プログラム自体はほとんど同じである
ということが想像されます。
(ま、私の勝手な想像ですが)
機械もプログラムも永久に絶対完全な設備
というのはあり得ないものです。
そう考えて、いかに安全策を二重三重に作るか。
設備が故障したときに、
どうしたら安全な稼働(または停止)ができるのか。
不特定多数の人命を預かる設備では
ここまでやればOKということはない!
・・・と、考えて仕事をしなければ
いつか大変な事になります。
あなたがもし、
プログラマーで
設備や機械を制御するための
プログラムを作って
そのプログラムのせいで
誰かが死んでしまった・・・
なんてことになったら、とっても困りますよね。
私だって困ります。
私の仕事も「制御」の仕事なので
やっぱり安全第一。
自分の安全。
他人の安全。
環境の安全。
常に心がけたいものです。

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