シーケンス制御の雑学

シーケンサを使用した制御対象として、リモートI/Oや各種モータ制御、具体的には、インバータ駆動モーター、サーボモーターなどがあります。最近は、これらの制御を通信で行うためにフィールドバスと呼ばれているネットワーク技術が用いられています。シーケンサには、これらの各種フィールドバスに対応するために、オプションのネットワークカードで対応する場合などもあります。フィールドバスにはデバイスネットやFL-Net、CCリンクなど、各社様々なネットワークが提案されています。
シーケンサのある制御盤単体では、動力回路を扱っていないものもあるのですが、大抵はモーターの運転・停止などを行い、知識や経験無しに結線などを行うと、感電や火災などの危険が伴います。またシーケンス制御のラダー図は、横書きした状態がはしご(ladder)のように見えるところから名付けられた名称ですが、プログラマブル・コントローラの普及とともに、在来の展開接続図に代わって広く利用されるようになりました。ラダー図は、リレー回路を接点のシンボルとコイルのシンボルを用いて表現します。
縦二本の制御母線を両端にして画く横書きが、CRT表示やプリンタ印刷に適していることから広く用いられています。リレーはコイルと接点に分解されて、特に破線で結ばれたりしていませんが、デバイス番号の同じコイルに通電する(論理的にオンになる)と、その同じデバイス番号の接点が連動して動作します。シーケンス制御プログラムは、各PLC製造メーカに依存したコードとなっていますから、異なったメーカのプログラムを再利用することは難しいとされています。
このため、既存PLCのソフトを他社製のPLCに流用しようとした際に、その製造者が違っていたり、製造者が同一であっても、装置のハードウェアが異なることから今まで稼働していたプログラムを流用することができず、プログラムの変更や改善に大きな労力が必要となっているのです。現在ではソフトウェアコンバータやCADを使って変換することも可能です。対象としているコンバータは、PLCのハードウェア情報を使用しながら、元々のシーケンス制御プログラムを指定したシーケンス制御プログラムに変換する機能を提供しています。

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