PLCとシーケンサとシーケンス制御

シーケンス制御は、リレーを使用した有接点シーケンスと半導体部品を用いた無接点シーケンスに分類されますが、有接点シーケンスはリレーシーケンスとも呼ばれています。古くは、シーケンサはリレーシーケンサでしたが、近年はマイコン応用のシーケンサが普及して、一般的にシーケンサと言いますとプログラマブル・コントローラ(PC:ピーシー、あるいはパソコンとの混同を避けるためにPLC:ピーエルシーと呼ぶ)を指しています。また「シーケンサ」は商標登録されていて一般名称として使うと誤解を招く場合がありますから、注意しましょう。
シーケンス(sequence)という言葉の意味を辞書で調べてみると、続いて起こること:連続・連鎖・続発、ものごとの順番:順序・順・次第、ものごとの移り変り:成行き・必然的な結果、といったようにさまざまな意味があります。最近、コンピュータ・通信関連でも、シーケンスという言葉が登場してきますが、基本的には、法則あるいは規則に従った連続的な操作手順を指しています。
このことから連想できるように、シーケンス制御というのは、あらかじめ決められて順序や条件に従って、対象を思い通りに動作させてゆくことを意味しています。机上の学問ではなく現場の実学ですから、体系化されることなく軽んじられてきました。ところが、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の出現により処理速度が格段に向上し、リレーシーケンス技術とマイクロコンピュータ(マイコン)技術が融合、複雑で大規模な設備にもPLCが欠かせないものとなっています。
このことからもわかるように、基礎的な理論から実践・応用へと積み上げていく学習方法も必要となっており、国家検定である技能試検定試験にも近年になってシーケンス制御の分野が導入されるようになりました。

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