Mコードって便利? だけど欠点は・・・! パート2

Mコードを使うメリットは、NCプログラムから機械設備の制御ができることです。Mコードを利用することでCNC制御装置はシーケンサを介して機械設備の制御が可能になります。Mコードの割り付けは通常、アクチュエータの数やそれに必要とされる動作シーケンスを考慮して、何種類程度のMコードが必要か? ということを検討してから決定されます。ただし、動作が不確定だったり機械の設計上不安定な要因がある場合は、1アクチュエータ毎にMコードを割り付けたりします。特に汎用機としてのマシニングセンタなどではこのパターンがほとんどです。
ところが、量産ライン内でつかわれる専用機ではこのやり方が通用しない場合があります。最近はCNCの制御装置も動作が高速になり、シーケンサも高速でスキャンされ、通信もかなり早くなっているので影響は少ないと思います。・・・が、一個一個のアクチュエータを全てMコードで動作させると、同じ動作をラダーで組んだ時に比べてサイクルタイム(タクトタイム)が伸びてしまいます。
同じ動作をさせても、Mコードの羅列で順序動作させる方が必ず遅くなります。よく考えれば当然ですが、Mコードで機械制御するには、CNC→PLC→アクチュエータ動作→センサー検知→PLC→CNC という経路をたどります。それに対してラダーで順序動作させる時は、PLC→アクチュエータ動作→センサー検知→PLC で完結します。
これが単一動作ならほとんど問題有りませんが、複雑な動作の一つ一つをMコードで実行するにはかなりの時間をロスすることになります。

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