電気入れなきゃタダの箱(宝のもちぐされ)

最近、制御盤の検査をやってます。
新規の設計が超少ないので、リピート品の制御盤を検査してるわけです。
リピート品ということですが、制御盤は自動化ラインで作れないので結局は人の手で製造されるわけですから、品質には相当のばらつきが発生します。
パッと見た目が同じようでも、配線の接続が1本違っているだけで、まともに動きませんから、制御盤は1面ずつ検査しなくてはなりません。
で、検査する人間もマニュアルに従って検査するのですが、これもやっぱち人がやるわけで、見るべきポイントやその深度、注目すべきポイントなどが、人によって変わってきます。
その変わり具合を最小限に抑えるのが作業マニュアルになるのですが、マニュアル通りに作業できない・・・というのは、一番の困りものです。
マニュアルの整備を頼まれれば引き受けるのですが、どうやらマニュアルや検査用の図面を改訂したくないようで、ずっとそのまま引きずっているようです。
私が現在お手伝いさせてもらっている某社では、マニュアルというか手順書はあるものの、現状の作業手順はそのとおりにいかず、知識と経験がなければ実施できないレベルの検査作業になっています。
これではマニュアルの意味がありませんね。
当然ながら、電気の基礎知識や制御盤にかんする知識が多少なりとも無ければダメだとは思いますが、品質管理、不良品の出荷阻止という重要なポイントとなる検査業務で、こんな不備だらけのマニュアルを使っているようでは先が思いやられます。
ちなみに、この某社はISO9000シリーズを取得しています。
・・・
私は、外注というか協力会社というかそんな立場で仕事をさせてもらっていますが、だからこそ悪いところもよく見えてきます。
一度決めたらそれに従う・・・というのはある程度わかりますが、進歩のないルールは退化を招くだけです。
ルールやマニュアルも、常に変化し進化し続けて行かなくては、今の時代に対応できる企業でいられるのは難しいでしょう。
変化や進化は時として苦痛や困難を伴いますが、それに挑戦して行かなくてはならないと思うのは、私だけでしょうか。
挑戦し進化し続ける気概が要求されているのが、今の世の中のように感じます。

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